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RACE2023.7.19

<7月17日~7月19日>大宮競輪 創刊75周年記念第36回デイリースポーツ賞FⅠ「レース展望」※7/19更新

競輪解説者 田淵浩一氏による「S級決勝戦展望」



並び

51  247  36

関東ラインは準決勝戦同様、
群馬の小林に地元の中田。

南関東ラインも準決勝戦同様、
千葉の鈴木に静岡の新田。

西日本ラインは特選同様、
熊本の松本に徳島の阿竹が番手で
岡山の筒井が3番手を固め、
2対2対3の3分戦となった。

ラインの先頭を走る3人のコメントは、
松本と小林は「自力」、
鈴木は「なんでもやる」と
自力自在戦を示唆した。

松本は連日捲りにはなっているが、
初の大宮バンクも冷静に走れている印象。
準決勝戦では車間がつまった3コーナーで
仕掛けず、一旦待って2センターからの
捲り追い込みに切り替えたので、
新山のブロックにも対応できた好判断だった。

小林は連日地元を連れての早めの仕掛けで、
ライン決着に導いている好内容のレース。

鈴木は初日は目標がいたが、準決勝戦は
隊列が短くなったところをすかさず捲り、
経験値の違いを見せた。

先行は
ライン3車のアドバンテージがある松本か、
連日長い距離を踏んでいる小林のどちらか。
鈴木は最低中団で、流れの中では松本の
番手飛びつきも視野にあるだろう。
番手を回る阿竹は大宮F1戦V2の実績を持ち、
バンクの相性が良い。

中田はS級初Vについて
「チャンスが来た時に獲れる準備はする」
と言っていたが仕上がりに問題はない。

新田は展開も見えていて、
準決勝戦のコメントは「決めず」も、
ライン3番手を回っていた
齋藤登志信(宮城)の事も
考えていたように、走りに余裕がある。

筒井は「セッティングも出て、調子も良い」
と表情は明るかった。

中田と小林の連係実績は、
ワンツー決まっているように相性が良く、
中田いわく「操縦しがいがある」と言い、
小林も「後ろからアドバイスをもらってます」
と好連係は必至。

初日特選のようなジカ競りはなく、
ライン3車の利を生かし
最終的には松本の主導権とみて、
番手阿竹の差し切りVから狙いたい。
松本の航続距離が短くなれば
押し切りも十分。
小林に乗る地元中田のS級初Vにも期待したい。

田淵浩一

競輪解説者 田淵浩一氏による「3日目(7/19)推奨レース」

★第6レース S級一般「中四国ライン優勢」

 ◎○△ 注×
 375 61 24

★第7レース S級一般「晝田の機動力上位」

 注△ × ◎○ 
 14 2 537 6

競輪解説者 田淵浩一氏による「大宮競輪 レース展望」


S級戦展望

サマーナイト組不在で、傑出者なく混戦模様も
松本秀之介(熊本117期)の機動力に期待する。
F1戦Vは一昨年12月と昨年9月の小倉2回だけだが、
今年に入り5月の平塚日本選手権と
6月の岸和田高松宮記念杯ではそれぞれ2勝を挙げ、
高松宮記念杯では勝ち上がりも決めており、
G1戦での今後の活躍が期待できる熊本のホープ。
徹底先行タイプではないが、
レースの流れに応じた多彩な攻めはメンバー中随一。
先行力もあるが捲りの威力は抜群で、
外並走も苦にしない。
大宮は初参戦となるが、熊本がホームバンクで
500バンクの成績も悪くないので問題ないだろう。
主力陣に積極タイプ不在なので、
自分のタイミングで仕掛ければ、
夏場の大宮バンクなら押し切れるとみて
V候補筆頭に挙げる。

鈴木裕(千葉92期)の自力自在戦も互角だ。
近況は目標があるレースが多いが、
前々攻めるレーススタイルで
位置取り厳しく縦脚は健在。
今年はまだV歴はないがグレード戦で活躍し、
F1戦は安定感ある成績を残している。
大宮はA級戦V歴あり、
近歴は記念での好走が目につく。
戦法的に後手に回る事は少なく、
長い直線も味方にV奪取を目指す。
南関東ラインは桐山敬太郎(神奈川88期)、
嶋津拓弥(神奈川103期)の動ける神奈川コンビと、
2班ながら差し脚切れる新田康仁(静岡74期)に
まだS級戦不慣れで結果が出ていないが
潜在能力高い新人日高裕太(静岡121期)もおり、
ラインの層は厚くバランスも良く、好勝負は必至。

阿竹智史(徳島90期)の機動力も差はない。
同地区で目標ある時は番手戦で戦うが、
ラインの先頭では自力勝負が基本。
グレード戦で活躍し、
G1戦でも勝ち負けの成績を残しており、
F1戦ではV候補の一角。
大宮は前回今年3月に5.2.⑥着。
準決勝戦は目標不発も
巧みなコース取りで優出を果たしており、
2022年5月に完全V、
2019年4月には逃げ切りV歴がありイメージは良いはず。
中四国ラインを牽引し、
近況上昇中の晝田宗一郎(岡山115期)と同乗なれば、
チャンスが広がるだろう。

関東ラインは、
地元の中田健太(埼玉99期)に期待したい。
今期からS1班に昇班し、競走得点も上昇。
補充ながら高松宮記念杯でG1初出場を果たし、
来月の地元西武園オールスター出場も決まり、
まさに今がキャリアハイの戦歴。
近況は横の動きだけではなく、
差し脚の切れも出てきて、
F1戦では1着も増えてきた。
大宮の近歴では、今年5月1.4.2着、
1月記念4.3.4.3着と惜しくも
優出逃すも好内容のレースをしている。
近況復調ムードの小林泰正(群馬113期)、
同県の後輩の太田龍希(埼玉117期)目標から、
悲願のS級初Vを狙う。

混戦ムードも松本秀之介の機動力を中心に、
動ける鈴木裕と阿竹智史が逆転候補。
地元中田健太のS級初Vも狙える。

田淵浩一