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RACE2023.7.8

<7月6日~7月8日>大宮競輪 第26回アサヒビール杯 FⅡ「レース展望」 ※7/8更新

競輪解説者 田淵浩一氏による「A級決勝戦展望」


174    6532

関東ラインは準決勝戦同様、
地元の山口-尾崎に山梨の伊藤が付きライン3車。
南関東ラインは神奈川の高本を先頭に、
特選、準決勝戦同様、
神奈川の菅原に千葉の海老根が続き、
特選同様に福島の宇佐見が南関東の後ろを固め、
ライン4車となり、3対4の2分戦となった。

唯一、コメントが注目された宇佐見は、
南関東ラインの4番手を選択。
その経緯については、
特選で南関東ラインの後ろを回り、
準決勝戦は高本の番手を回り、
勝ち上がりを決めた今節の流れを重視した。

121期同期生2人の完全な2分戦となり、
先行争いは避けられない。

山口も高本も同県の先輩が付き、
山口は脚質的にも捲りよりは、
先行した方が持ち味が出るタイプ。
高本は徹底先行タイプではないが、
1.2班初戦のチャレンジャーで初優出。
自力タイプの菅原の前を回る以上は、
先行に迷いはないはず。
2人とも予選は失敗したが、
準決勝戦は100点満点の逃げ切り勝ち。
2分戦だけに前受けからの突っ張りが理想だが、
1番車をもらった山口に聞くと、
スタートは「得意ではない」と言い、
2番車の福島の宇佐見がスタート回数多く、
準決勝戦も3番車からスタートを決めているので、
ここがポイントになりそう。

どちらが前受けから突っ張っても、
もう一度巻き返しは必至で、
脚力的な消耗は避けられないか。

特選、準決勝戦ともに
捲り追い込みのレースになった菅原は、
準決勝戦後に車間が開きすぎた事について
「反応が良くない」と言い、
海老根にも「ラインとして機能しない」と
厳しく指導された様子。
菅原にとっては、
今節直前に一緒に練習をした高本が同乗した事は大きく、
高本先行なら番手からシビアに踏み、
高本不発のケースでも自力発進は必須。
海老根は連日外を踏めていないのが
不満の様子も伸びは良い。

地元の尾崎は落車欠場明けの前回
向日町途中欠場について、
「万全のつもりで参加したが、
身体が思ったより動かなかった」と言い、
今節もまだ万全とは言えない様子。
車番的には地元の前受けになるが、
スタート早い宇佐見が決めて、
南関東ラインの前受けの可能性が高いとみて、
高本の突っ張り先行とみる。

地元が前受けから突っ張っても、
高本は再度カマシて山口に襲いかかる。
121期2人の主導権争いは激しくなり、
最終的には菅原が捲る展開とみて、
海老根の差し切りVを狙いたい。
高本の航続距離が伸びれば、菅原の押し切りも可能。
地元の山口は突っ張り逃げ切り完全Vなら、
特進も視野に入ってくる。

田淵浩一

競輪解説者 田淵浩一氏による「3日目(7/8)推奨レース」

★第9レース A級特選「地元土屋の1勝機」

  注 ×△  ◎○
 27 63 154

★第10レース A級チャレンジ決勝「荒川の完全V期待」

 ◎○注  ×  △    
 1735 24 6

競輪解説者 田淵浩一氏による「大宮競輪 レース展望」


大宮ガールズ戦展望

追加参戦ながら、尾方真生(福岡118期)の機動力に期待する。
前々回の岸和田G1パールカップでは、
まさかの予選敗退ながらも、2日目・最終日を連勝で締め、
前回玉野で完全Vを飾り、
今年V9の勝率82.6%と断然の数字を残している。
以前ほどの積極性はなくなってきた感はあるが、
レースの流れに乗る柔軟性が出てきており
信頼度は高くなってきた。
大宮は初参戦となるが、
500バンクの成績も悪くないので問題はないだろう。
V候補筆頭に推す。

小林莉子(東京102期)が逆転を狙う。
今年V6の実績もあり、本来ならV候補筆頭格も
直前の急な追加と、
前回の岸和田G1パールカップ決勝戦落車の不安がある分
割り引いたが、位置取りの上手さと差し脚の切れは
ガールズトップクラス。
大宮は過去4戦V2準V2回、前回昨年7月の決勝戦では、
直線5番手からの差し切り勝ちと格の違いを見せていた。
体調問題なければ互角のV候補。

奥井迪(東京106期)の機動力も差はない。
以前のような徹底先行タイプではないが、
先行力ある積極的な走りを基本に柔軟性もある。
今年V3、前々回岸和田G1パールカップは
7.3.7着と物足りなさはあるが、
前回函館は力の違いを見せつける完全Vを飾り、
近況は上昇ムード。
大宮は過去4戦V1も、
予選は全て連勝で勝ち上がりを決めており、
500バンクの成績も良くバンクの周長に関係なく、
奥井の評価は変わらない。V候補の一角。

高橋梨香(埼玉106期)と野本怜菜(埼玉114期)の地元コンビが地元Vを目指す。
高橋は前々攻める自在性を武器に、
今年全て優出と安定感は抜群。
大宮のV歴はないが、
好位キープからの最年長Vを狙う。
野本は地脚強化の成果が出て、
今年V2も決め脚はアップ。
無理駆けはせずにタイミングよく仕掛けるようになり、
昨年からはV増産中だ。
近況も前々回岸和田G1パールカップと
1月伊東のガルコレTR以外は全て優出しており、
安定感も出てきた。
大宮は昨年3月、11月連続Vと地元戦は滅法強いイメージ。
地元3連覇に挑む。

岩崎ゆみこ(茨城116期)も前々回弥彦逃げ切りV、
前回四日市の1.1.③着では決勝戦内に包まれながらも
しぶとく3着も予選は逃げ切り連勝と原点回帰の走りで急上昇。
大宮は補充を除き3戦2優出も決勝戦の良績はない。
長い直線が壁になるが、岩崎の先行力は脅威になる。

あとは、積極タイプではないが自在に動ける藤原春陽(徳島122期)も争覇圏内。
大宮はルーキーシリーズ1.1.⑥着、今年3月4.3.④着と
レース内容もコース取りも良く面白い存在。

実績重視で、尾方真生と奥井迪の機動力に落車後の不安はあるが、
小林莉子とのV争い必至とみるが、
自力タイプ揃い地元の野本怜菜の一発も魅力ある。