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RACE2023.12.1

<12月2日~4日>大宮競輪 第63回日刊スポーツ新聞社杯 FⅠ「レース展望」※12/4更新

競輪解説者 田淵浩一氏による「S級決勝戦展望」

S級決勝展望
【並び】
 51  72  346


中部近畿ラインは兵庫の池野に岐阜の志智。
西日本の2人は初日特選でも連係しておらず、それぞれが「自分でやる」コメント。

北日本ラインは長考の末、佐賀の山田後位に青森の永澤が付き、広島の大川後位に宮城の荻原が付き、それぞれ即席ラインを形成。
それを受けて最年長の齋藤は「同県荻原の後ろから」とコメントし、2対2対3の3分戦となった。
北日本3人の話し合いは齋藤が得点上位の永澤と荻原に委ね、永澤と荻原が長い時間をかけて話をして得点最上位の永澤は「宮城の先輩2人付けて、前で頑張るレースはできない」と伝えて、荻原が「先に決めて良い」と言ったようで、まず永澤が山田後位を主張し、荻原は大川に「付いても良いか?」と確認して、大川が快諾し最後に齋藤が「荻原の後ろから」に至ったようだ。

はっきりと「自力」のコメントをしたのは池野1人。
山田は2日間同様、縦脚勝負で捲り狙いか。

大川は単騎戦も視野にあったので、位置を取っての仕掛けを示唆していたが、ライン3車なら早めの仕掛けもありそう。
今節未勝利のシリーズリーダー山田に今節から使用している新車について尋ねたが「セッティングは準決勝戦のレース後にも調整したが、悪い感じはしない」と言い「久しぶりの500バンクなので走り方が難しい。道中は余裕がある」と数字ほど悪くない様子。

大川は今節から戻した自転車については好感触の様子。
「次回の地元記念に弾みをつけたい」と一発を狙っている様子。
池野は準決勝戦、先行できず後ろの高久保に迷惑かけたことを反省したが、2日間の動きは悪くない。
ラインの番手を回る永澤と荻原は連日展開も良く、特に荻原は流れも読みも良い。

志智は準決勝戦、荻原に抜かれはしたが初日特選の伸びは良く、状態は本人的にも「良い」と言う。
齋藤は準決勝戦の伸びとコース取りは流石の一言。
先行は立場的にも池野が有力。
3番手を山田か大川のどちらが取るか?がポイントになる。
車番の良い山田ラインが前受けなら大川は脚を使っても中団に拘るだろう。
山田は6番手からでも届くかどうか?
評価が難しいがやはり最後は実績に勝る山田が締めるとみて、山田のVに期待する。
大川の一発と展開有利な志智の連対は魅力あり。

田淵浩一

競輪解説者 田淵浩一氏による「最終目(12/4)の推奨レース」

★第1レース A級一般
「尾崎の逃げ切り期待」
並び
 ◎△   ×
 152  36
  74
  ○注

★第7レース S級一般
「太田のスピード断然」
並び
  ◎△  注 ×○
  51 62 437

【データ引用:keirin.jp】

競輪解説者 田淵浩一さんによる「大宮競輪 レース展望」

山田庸平(佐賀94期)の実績が断然だ。
今年はG1高松宮記念杯とオールスター、G2ウィナーズカップで優出。
優勝はF1戦V2、松山記念Vの3回。
前回小倉競輪祭は、準決勝戦進出に失敗も4日目特選では巧みな位置取りとシャープな差し脚を見せていた。
自力基本の自在戦で基本的には縦脚勝負。

大宮は昨年1月記念6.1.1.⑥着。
決勝戦は地元、黒沢征治(埼玉113期)-宿口陽一(埼玉91期)
の2段駆けに敗れたが、2日目3日目は後方からの差し切り勝ちとバンク特性も理解した走りを見せていた。
F1戦V歴もあり、大宮の長い直線なら好位キープから突き抜けるとみてV候補筆頭に挙げる。

対するは阿竹智史(徳島90期)の自力自在戦。
同地区で目標ある時は番手戦で戦うが、ラインの先頭では自力勝負が基本。
グレード戦で活躍し、G1戦でも勝ち負けの成績を残しておりF1戦ではV候補の一角。
大宮は前回今年7月4.2.③着。
2022年5月完全V、2019年4月逃げ切りV歴がありイメージは良いはず。
スピードある同県後輩の太田竜馬(徳島109期)、自力基本に前々攻める大川龍二(広島91期)との連係になるが、西日本ラインで山田庸平マークもありそうで、逆転を狙う。

松坂洋平(神奈川89期)福田知也(神奈川88期)
の神奈川コンビと山賀雅仁(千葉87期)の南関東ラインも強力。
松坂洋平は自力自在に位置取り厳しく前々攻めるレーススタイルで大宮はV歴もあり、成績以上のインパクトある走りを見せており、福田知也との連係も多く相性も良い。

福田知也は脚質に合うのか大宮は記念優出含め近歴のF1戦全て優出と相性は抜群だ。
山賀雅仁は前々回大垣記念Vと縦脚はシャープ。
松坂洋平との連係なら前後どちらでも対応できるだろう。

高久保雄介(京都100期)の機動力も差がない。
10月玉野記念1.1.1.⑨着は決勝戦こそ犬伏湧也(徳島119期)との先行争いに敗れたが、2次予選では売り出し中の新人、後藤大輝(福岡121期)を突っ張り先行逃げ切り、準決勝戦は番手捲りながらもSS班松浦悠士(広島98期)新山響平(青森107期)を封じる圧巻のレース内容だった。
大宮は前回昨年1月記念4.4.5.1着。

準決勝戦は、地元平原康多(埼玉87期)武藤龍生(埼玉98期)を連れて先行する菊池岳仁(長野117期)の気迫に負けたが、最終日特秀は犬伏湧也(徳島119期)を後方に置いての先捲り完勝と一発の魅力は十分だ。
同地区の機動力型小森貴大(福井111期)池野健太(兵庫109期)や中部近畿ラインで、差し脚切れる志智俊夫(岐阜70期)川口公太朗(岐阜98期)との連係ならV奪取も可能。

永澤剛(青森91期)もV候補の一角。
近況はグレード戦のレースが多くG1戦1勝、G2戦2勝、G3優出と高いレベルでの走りはできている。
縦脚あり、横にも強くアグレッシブな走りが魅力。
大宮は、前回2021年11月3.1.②着の準V。以前には外国人選手分断に出る強気のレースも見せている。
地区的には強力な自力タイプ不在なので、縦横無尽の走りでV争いに加わってくる。

総合力に勝る山田庸平がシリーズを牽引する。
援軍揃う阿竹智史が逆転候補。
揃った南関東ラインも好勝負必至。
高久保雄介と永澤剛の一発も魅力あり。

田淵浩一

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