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RACE2024.10.9

<10月7日~9日>西武園競輪 第63回報知金杯 F1「シリーズ展望」※10/9更新

競輪解説者 田淵浩一さんによる「西武園競輪 S級決勝戦展望」


並び
514 2 736

東日本ラインは
特選・準決勝戦同様、
地元の武藤が
南関東単騎の北井の番手を主張、
武藤後位に関東ラインで
山梨の小林が3番手を固め
ライン3車を形成した。

西日本ラインは岡山の河端を先頭に
準決勝戦同様番手は同県岩津、
3番手を初日河端と連係した
同県戸田が固め、岡山トリオを形成。

中部単騎の三重の浅井は
特選同様単騎戦となり
3対3対1の3分戦となった。

地元の武藤は初日特選は競りだったが
北井マークを取り切り
準決勝戦は前回北井マーク時は
抜けなかった北井の突っ張り先行を
見事に差し切った。
北井マークの感想を聞いてみると
「きつかった。ゴール前の
踏み直しが凄い」と絶賛。
前検日に「もう少し煮詰めたい」と
言っていたセッティングについても
「良くなったので、このまま行きます」と
表情は明るかった。
岩津は近況1着多く、
前回松阪から河端と3走連係して
全て1着と切れと相性も抜群。
浅井は前々回の落車の影響は少なく
初日特選で北井を捲り快勝、
準決勝戦も皿屋マークから
差し切り連勝と格上の走りを見せている。
河端は本来は初日のような捲りが得意だが
準決勝戦は押さえ先行で岩津の援護もあり
逃げ粘っている。
北井は西武園はオールスター以外は
負けなしだったが、
今節未勝利の勝ち上がりも
初日は後ろの追い上げを待って
一瞬流した隙を浅井に捲られ
準決勝戦は得意の突っ張り先行も
奥村の抵抗で脚を削られた分、
末を欠いた印象で出来は悪くない。
戸田は展開が向いてはいるが
初日河端の快速捲りにも付け切り
点数以上の評価は必要。
小林は前回落車の影響で
乗った感覚はあまり良くないようだが
レースでは思った以上に走れていて
準決勝戦の読みと伸びは良かった。
北井に準決勝戦、当日ギアを3.92から
3.93に変えた理由を聞いてみると
「普段の練習では93のギアを使っているので
レースでは初めてだったが試してみた」と言い
「どうだったか?」の問いには
「あまり変わらないですね。
明日も93で行く予定です」と言うが
前後のギアが大きくなる分、
踏み出しは楽なので
準決勝戦のような突っ張って
再度合わせるような展開には向いている。
先行は北井か河端だが車番を生かして
北井が前受けから突っ張り
一度下げた河端がカマシ・捲りで
襲いかかる展開か。
浅井は中団から先行争いを捲る展開が理想。
河端も同県の先輩2人が付く以上、
巻き返しは早く、
北井も脚は削られるとみて
番手武藤の差し切りVに期待する。
北井の押し切りは互角。
河端出切れば
番手岩津の差し切りVも狙えるが
やはり単騎浅井の一発が魅力ありとみる。

競輪解説者 田淵浩一さんによる「西武園競輪 レース展望【S級戦】」


110点オーバーが6人いる豪華メンバー揃う中
北井佑季(神奈川119期)の機動力に期待する。
今年6月岸和田G1高松宮記念杯で
初タイトルを獲得、年末の競輪GP出場を決めた。
前回宇都宮G2共同通信社杯では未勝利に終わり
準決勝戦は北井らしくないレース内容だったが
1次予選・2次予選では500バンクも苦にせず
長い距離を踏むレースを見せていた。西武園は
昨年のG1オールスター7.2.8.1着以外は
チャレンジ戦・1.2班戦・F1戦全て
完全Vの9戦全勝負けなし。
昨年5月F1決勝戦は地元 宿口陽一の
番手捲りを外並走から更に捲り切る
強いレース内容だった。
南関東ラインは同県小原太樹(神奈川95期)
松坂洋平(神奈川89期)と同県の援軍揃い
バンク特性も加味して、V候補筆頭に挙げる。
小原太樹は今年7月当所で
3日間自力での完全V奪取。
決勝戦は見事な逃げ切り勝ちと
力の違いを見せていた。
直後の大宮で落車しており
当時の出来には及ばないまでも
北井の番手無風なら逆転も可能。

対するは、地元の武藤龍生(埼玉98期)。
前回福井で今年4回目のV奪取。
グレード戦でも結果を残しており
いまや関東を代表する追い込み選手に成長した。
今節は同県 片折亮太(埼玉92期)や
堀江省吾(長野119期)の機動力タイプもいるが
縦脚準備しての総力戦になるか。
西武園はV歴はチャレンジ戦のみだが
近歴は今年4月記念3.1.3.⑥着と優出を果たし
昨年8月G1オールスターでは3.1.2.1.③着と
決勝3着の健闘を見せており
ホームバンクのアドバンテージも加味して
悲願の地元Vを目指す。

実績最上位の浅井康太(三重90期)もV候補の一角。
前々回9月宇都宮G2共同通信社杯で落車したが
前回10月函館2.1.②着の決勝戦、
番手捲りの松本貴治を抜けず準Vも
落車の影響は感じられなかった。西武園は
昨年8月G1オールスター4.6.2.失以来の
参戦となるが、F1戦完全V歴あり
記念も3回走り全て優出と悪くない印象。
自力でも戦えるが同県 皿屋豊(三重111期)と
同乗なれば、よりチャンスは広がるだろう。

岡山トリオも強力布陣。
軸になる岩津裕介(岡山87期)は
前回松阪で完全V奪取。
近況はグレード戦含め1着が多く
差し脚は切れている。西武園は
前回昨年8月G1オールスター6.1.5.2.2着
一昨年8月G1オールスター準決勝戦進出
過去には記念決勝戦3着2回、
F1戦V歴もあるがグレード戦での活躍が目立つ。
前回松阪でも同乗した河端朋之(岡山95期)や
片岡迪之(岡山93期)の同県機動力タイプ揃い
西日本ラインで山田庸平(佐賀94期)を
目標にできる可能性もあり、差し切りVも可能。

山田庸平(佐賀94期)の機動力もV圏内。
前回立川1.5.6着の最終日に組み立てを
失敗した分割引いたが
初日特選は後続のもつれもあったが
逃げ切り勝ちの好内容のレースだった。
準決勝は恩田淳平の過剰な牽制もあり
敗れており流れを変えたい。西武園の
近歴では昨年8月G1オールスターでの
1.2.1.2.⑤着と優出、
一昨年8月G1オールスターでも2勝を挙げ
一昨年10月F1戦1.1.②着の準Vと
イメージは良いだろう。
同県後輩の金ヶ江勇気(佐賀111期)目標なら
一発の魅力も十分。

バンク特性と相性も加味して
援軍揃う北井佑季の機動力が中心。
総力戦の武藤龍生浅井康太
目標ある岩津裕介が逆転候補。
山田庸平の一発も魅力あり。
実力者揃い、激戦とみる。