ニュース

topics

RACE2024.12.11

<12月9日~11日>西武園競輪 関東カップ 第98回スポーツニッポン新聞社杯 F1「シリーズ展望」※12/11更新

競輪解説者 田淵浩一さんによる「西武園競輪 S級決勝戦展望」

【並び】

51 42 3 67

北日本ラインは、福島の新田に同県同期の飯野が付く福島コンビ。
関東ラインは、地元の森田に同県同期の黒沢が付く地元コンビ。
新潟の諸橋は関東連係にこだわらず、
静岡の格清の番手を選択し、
格清-諸橋の即席ラインが出来上がった。
西日本単騎の三重の谷口は単騎自力戦となり、
2対2対2対1の細切れ戦となった。

関東ラインの並びは地元の森田と黒沢の前後は、
黒沢も前回りを主張したが、
森田が前回大垣記念準決勝戦で
小畑勝広(茨城115期)と関東別線で
単騎戦を選択した経緯を踏まえて前回りを主張し、
黒沢が承諾した様子。

意外だったのは、諸橋が関東ライン3番手ではなく、
格清の番手を選択したこと。
諸橋曰く
「森田も細切れの方が良いでしょう」と言うが、
優勝狙うならシビアに3番手よりは番手か。

ラインの先頭を走る4人の比較について、
森田は「練習不足で今ひとつ」と言うが、
初日特選は打鐘前先行3着、
準決勝戦は格清に出られるも
番手を捌いて番手捲り快勝と動きは軽快に見える。

新田は初日特選はインに詰まり何もできず、
準決勝戦は強引に中団を取り、力づくで捲り快勝だった。
連続失格で真っ直ぐ走ろうとする意志に反して、
本人曰く
「9車のG1レベルの流れに慣れてしまい、修正ができていない」
と言い、強引な位置取りをしてしまったが状態は問題ない。

格清はA級から特昇後も順調で、
初日予選は捲り効かない当所で6番手捲りを決め、
準決勝戦は森田を叩き、番手から捲られるも
切り替えようとする内藤秀久(神奈川89期)を
合わせ切って2着に粘ったのは立派。

谷口は落車したフレームを修正して走っており、
今は新車待ちの状態であまり感触が良くない様子だが、
準決勝戦は先行してペース上げてるところを
新田に捲られるも最後詰め寄っていたので悪くない印象。

先行は、立場的には格清が有力も車番が悪い。
レースの流れの中で順番来れば、
森田も新田も仕掛けるはず。
地の利と車番のアドバンテージある森田の地元初Vに期待する。
番手黒沢の差し切りは押さえたい。

逆転候補は、やはりスピードNO1の新田。
失格過多で走れるレース少なく、一走に集中してくる。
格清目標の諸橋と単騎谷口の一発も魅力あり、
好メンバー揃い、激戦必至とみる。

【文 田淵浩一】

競輪解説者 田淵浩一さんによる「西武園競輪 レース展望【S級戦】」


平均競走得点高い選手が多く
好メンバー揃う中
地元森田優弥(埼玉113期)の
機動力に期待したい。
近況は優勝こそ5月玉野F1以来ないが
前回大垣G3で優出、
前々回G1小倉競輪祭で準決勝戦進出を果たし、
大垣準決勝戦では単騎戦も位置を取って捲り
SS班松浦悠士を振り切り
小倉最終日の特秀では先行争いあったが
パリ五輪代表の太田海也を捲り快勝と
高いレベルで安定している。
西武園バンクは前回今年4月G3、
4日間最終バックを取り1.2.2.⑤着と優出、
前々回一昨年8月G1オールスター7.5.2.2着、
F1戦は過去3戦とも優出するも2着3着4着と
まだ地元Vはないが
常に縦横無尽な森田らしい走りは見せている。
森田後位は 諸橋愛(新潟79期)が主張する。
安定したマーク技術と差し脚の切れは一級品。
森田の仕掛け次第では逆転も可能。
森田と同県同期の黒沢征治(埼玉113期)
埼京ラインでやはり113期の
河合佑弥(東京113期)、
マーク戦堅実な杉本正隆(茨城96期)と
援軍揃う関東ラインが優勢。

逆転候補はグランドスラマー
新田祐大(福島90期)。
直近2場所連続失格、今期失格4回と
流れが良くないのが気になるが
やはりスピードは輪界トップクラス。
西武園は近歴では
前回昨年8月G1オールスター1.1.落.6.9着、
一昨年のオールスター3.1.3.4.4着、
F1戦は一昨年10月2.1.①着のV奪取と
力の違いを見せていた。
同県の佐々木雄一(福島83期)、
飯野祐太(福島90期)が新田を援護する。

中部近畿ラインも強力布陣。
軸になるのはタイトルホルダー
三谷竜生(奈良101期)の機動力。
今年は、地元奈良G3Vと
F1戦V2、G1戦は準決勝進出2回と
やや物足りない感はあるが
捲りの破壊力は健在。
西武園は前回昨年
G1オールスター2.3.9.6.3着、
前々回一昨年の
オールスター2.4.5.5.1着、
F1戦一昨年3月1.4.1着と
可もなく不可もない印象。
同型だが前回高知F1でV奪取、
近況好調な高久保雄介(京都100期)と
中部1人のS1班谷口遼平(三重103期)と
機動力タイプ揃い、参加人数少なく
前後微妙も連係なら好勝負必至。

南関東ラインは
安定マーカー内藤秀久(神奈川89期)と
前回小松島F1でV奪取した
縦脚ある追い込みタイプの
近藤保(千葉95期)がいるが
他地区と比べ強力な機動力タイプが不在。
新田マークの可能性もあるが
11月平塚で特進後、S級初戦の岐阜で
S級初Vを飾った格清洋介(静岡111期)が
勝ち上がりを決めてくると面白い。

好メンバー揃い激戦だが
地元森田優弥の機動力が中心。
諸橋愛との関東ワンツーに期待。
実績に勝る新田祐大三谷竜生が逆転候補。
格清洋介が格上の機動力タイプと
どこまで戦えるか注目したい。